日: 2011年5月8日

  • 不正咬合への対応は、ばらつきが大きい

    今日の初診相談の患者さんは、東京から転宅してこられた方でした。

    東京でも、あちらこちらで相談を受けてこられて、

    当院には、東京の矯正医からの紹介で来院されました。

    「どうして、そんなに話の内容が違うのですか?」

    と聞かれて、

    「矯正治療の分野は、最もばらつきの大きい領域のひとつなのです。」

    とお答えしました。

    私一人を考えても、阪大の矯正科に10年在籍した後に開業したときには、

    いっぱしの矯正医だと思いこんでいたのですが、

    開業してみると、まだまだ未熟であることを認識し、

    それから、講習会に参加し、あちこちで勉強し、

    舌の口唇の癖についても、取り組み始めました。

    20年前の私と、今の私では、レベルの差はかなりあります。

    でも、20年前の私も、大学の矯正科の医局に10年間在籍してきたわけですから、

    そこそこのレベルはあったと思うのです。

    矯正は奥が深く、横にも広く、一筋縄ではいかない領域なのです。

    そういうものだということを、よく理解して、

    矯正治療というものを考えていただければと思います。

    インフルエンザへの対応はそれほど大きくは異ならないと思うのですが、

    不正咬合への対応は、先生によってさまざまです。

    専門医であっても、大きく異なることがあります。

    患者さんやご家族の方には、本当に大変な労力だと思うのですが、

    納得いくまで、お話を聞くことをお勧めします。