日: 2012年10月28日

  • スペシャリスト

    イノウエ矯正歯科には、学生の衛生士さんが実習に来られています。

    学生さんからの質問にこんなのがありました。

    どうなったら、装置をはずすのですか?

    お答え

    1:上下の1歯対2歯の関係が確立できている。

    上の歯の谷に下のの歯の山が、きっちり咬みこむように並んでいるのが、正しい歯並びです。

    2:コンタクトポイントのずれがない。

    歯のラインが、ずっと揃っているのが、正しい歯並びです。

    3:辺縁隆線が揃っている。

    隣の歯との段差がないことが必要です。

    4:歯と歯の間にスペースがない。

    5:上下の歯の間に隙間がない。

    しっかり咬みこんでいることが要求されます。

    舌の癖が残っていると、この条件をクリアするのが難しくなります。

    5:歯根が平行になっている。

    歯と歯の間の骨の量が均一であることが、歯周病の抵抗性を保つために重要です。

    こういうチェック項目は、アメリカの専門医の試験のチェック項目には、わかりやすく記載されています。

    その条件が満たされていない箇所ごとに1点ずつ減点されていくのです。

    日本矯正歯科学会の専門医試験も同様のチェックがあります。

    私たち、日本矯正歯科学会臨床指導医(旧専門医)は、毎日、神経をすり減らして、この項目をすべて達成できるよう、がんばっています。

    30年以上、矯正ばかりやっていても、100点満点がどれだけ難しいかsign03.gif

    でも、100点に近ければ近いほど、その後の安定が良いことは、30年の経験から、しみじみ感じるようになりました。

    正直言って、イノウエ矯正歯科でも、あまり良い成績で終われなかった方は、やはり、その後の安定も悪いのですweep.gif

    それほど、”矯正治療は、専門性が高い”ということを知っていただきたいと思います。

    昨日の朝日新聞に、天皇陛下の心臓手術を執刀された天野先生のことが取り上げられていました。

    ”腕一本で最高の治療挑む”

    私たちも、スペシャリストとして、不正咬合の成り立ちを把握し、原因を見抜いて、治療方針を立て、腕一本(本当は二本?笑)で、100点満点の咬合の確立を目指します。

    矯正治療は奥が深く、まだまだ勉強は続きます。

    ”スペシャリストとして、最高の医療が提供できるようにがんばり続ける。”

    分野は違うけど、同じスペシャリストとして、私も頑張っていきたいと思いましたhappy01.gif