月: 2021年2月

  • 矯正治療は100歳人生を支える大切な医療

    最近、100歳人生という言葉をよく耳にするようになりました。

    私の母は89歳になりますので、人間の老を身近で感じる一方で、先日来よりご紹介している乳幼児の発育について猛勉強しては、新たな発見に胸を踊らせている毎日ですので、人生をいかにうまくスタートさせるか、終わらせるかということを考える機会が増えました。

    そんな中で、矯正治療ってすごいな!と改めて感じる今日この頃です。

    虫歯や歯周病の予防が進んできた今日、正しくきれいに並んだ歯で、全身の健康を守るきちんとした食生活を送り続け、心の健康を守る笑顔に満ちた楽しい毎日を送り続けることを可能とする医療だからです。

    ぱっと見だけを治す矯正治療は、本物の矯正治療とは言えません。

    来院の動機はそうかもしれませんが、治療をする際には、ぱっと見だけでなく、100歳人生を支え続けられる正しい咬合を確立することを目指さなければいけないと思っています。

    イノウエ矯正歯科には、幸いにも、私と同じ考え方を持つ患者さんや一般歯科さんからのご紹介の方や、この古くて地味な手作りHPを良しとして来院される方がほとんどなので、毎日同じ目標に向かって、がんばることができています。

    でも時折、迷い猫のように、「見えない装置で」「歯を抜かないで」ということが第一選択の方がおみえになることがあります。

    「装置が見えないことよりも、ゴールの高さの方が大切だと思いませんか?」とお話してもご理解いただけないのです。

    矯正歯科医会のなんでも相談の相談件数が、鰻上りに増えているそうです。

    本物の矯正治療は、美容院でヘアスタイルを変えたり、美容整形でまぶたを二重にしたりすることと同じではなく、健康の源である食を生涯に亘って支えるための大切な医療と捉えていただき、がんばっていただくことを心からお勧めします。

    そうすれば、がんばったご褒美として、あふれんばかりの笑顔が必ずついてきますから 😀

     

  • 言語聴覚士の方のご講演を終えて

    9日火曜日、待ちに待った言語聴覚士の先生の講演会が、当院で開催されました。

    密を避けながらも、狭い部屋に13人のスタッフが集い、1時間のご講演の後、熱いディスカッションとなり、2時間があっという間でした。

    間違った発音を獲得するということと、間違った嚥下行動(飲み込み方)を獲得するということには共通点があるのではないか?

    まずは、それに気づいてあげることが肝心!

    その次は、問題点を教えてあげて治していく!それも早いうちに!

    もしくは、そうならないような注意点を伝えていく!

    ずっと診てきた子ども達の間違った嚥下、ずっと取り組んできたMFT(口腔筋機能療法)とを、これらに重ね合わせると、なんとなくパズルのピースが少しずつ繋がっていく感じを覚えました。

    100歳人生のスタートの乳幼児期の正しい成長発育は、いかに重要か!

    改めて感じさせらえる講演会でした。

    一層、がんばって取り組んでいきたいと思いました。

     

     

  • 小児歯科部門の強化

    先日、「口腔機能発達不全に取り組むことにより、不正咬合の予防がしたい。」という熱い思いから、イノウエ矯正歯科でも、乳幼児の患者さんを保険で診察させていただく体制を作りました。とご報告いたしました。

    小児歯科学会の市民公開講座も視聴させていただきましたが、矯正治療の成功のために、私たちがずっと取り組んできたMFT(口腔筋機能療法療法)に通じる部分、気付きをいただける部分がたくさんありました。

    また来週は、乳幼児の口腔機能の発達に長年取り組んでこられた言語聴覚士の先生を当院にお招きして、講演をしていただくことになり、とても楽しみにしています。

    さらには、来月は、大阪大学歯学部同窓会の学術講演会で、講演を依頼されており、口腔機能発達不全のまま成長するとどうなっていくか、なぜ口腔機能の発達支援が重要なのかを矯正歯科専門医の立場からについてお話する予定です。

    乳幼児の発育の領域は、まだまだわかっていない部分が多いのですが、今後、より一層重要な領域になっていくと思われます。

    私たちもしっかり勉強しながら、これまで培ってきたMFTの実績を生かしながら、乳幼児の口腔機能の発達をサポートし、不正咬合の予防のお手伝いをしていきたいと思っています。