月: 2011年5月

  • 子どもの潜在能力

    1年ほど前から、オーストラリアの双子の兄弟が、

    通院してくれていますnote.gif

    M君は、初診時から、来院するのが嫌々という感じで、

    英語で、なんだか文句pout.gifばっかり言ってました。

    L君は、おとなしくて、ちゃんとお話を聞いてくれていました。

    でも、いざ、治療が始まってみると、

    意外にも、Mくんの方が、しっかり装置を使ってくれているのです。

    英語でのコミュニケーションが、大阪弁のようにはいかないので、

    一層、その差に驚くことになったのかもしれません。

    先日、初診だったA君も、怖くて診療室に入れなかったのですがweep.gif

    勇気を振り絞って入ってからは、だんだんに力を発揮して、

    とても積極的に、お話を聞いてくれましたhappy01.gif

    いつも、子どもには、未知の力、無限の力が隠されていると感じます。

    より多くの周りの大人が、その力に気付いて伸ばしてあげることが、

    本当に大切だと思いましたheart04.gif

     

  • 子どもの気持ちを惹きつける力

    今、矯正歯科における歯科衛生士の役割という原稿を執筆中です。

    一番大切な役割は、歯科医師といっしょに、

    子どもたちや患者さんのの気持ちをひきつけること!と再認識しました。

    子どもの頃、転校生だった私は、習う内容は同じでも、

    学校や先生が変わると、学校へ行く気分が大きく異なることに気付いていました。

    楽しい先生が担当してくれると、学校へ行くのが楽しかったし、

    嫌いなはずの数学が、先生が替わった途端に、好きになったこともあります。

    この現象は、矯正治療にもあてはまると考えます。

    子どもの協力態度が悪かったので、矯正治療がうまくいかなかった。

    などということが言われるが、

    子どもたちの心を惹き付ける力も、知識や技術力と同様に、

    矯正を手がける歯科医師や衛生士には要求されるのではないでしょうか。

    熱が出たから連れて行かれる内科の先生とは違って、

    矯正歯科医院に行くのが楽しい。

    先生やスタッフのお姉さんに会うのが楽しみ。

    そういう環境を作ることが要求されていると考えます。

    確かに、御両親の協力にも左右されますから、

    矯正治療は、子どもたちと御家族とそしてスタッフと歯科医師が、

    信頼しあって協力しあって初めて成功する特殊な医療であることを、

    みんながしっかり認識することが大切だと思いました。

    お母さん方は、そういう観点からも、矯正治療を見ていただきたいと思う。

     

     

     

     

  • お母さんも矯正経験者

    金曜日、初診に来てくださった女の子のお母さんは、

    ご自身が矯正経験者note.gif

    私が説明を進めていると、

    「よーーくわかります。」と大きくうなづかれたのです。

    というのは、

    「イノウエ矯正歯科では、中学生には、

    よほどのことがないかぎり、

    フルボンディングシステムとかマルチブラケットと呼ばれる

    複雑な装置はつけません。

    中学生は、親や先生など大人の言うことを聞きたくないのが普通なので、

    複雑な装置をつけると、完璧な成績で終われないリスクが高くなるからです。」

    という説明に、

    「私がそうでした。中学生のときにわけもわからず、始めることになって、

    途中で嫌で嫌でやめてしまいましたsad.gif

    とお話してくださいました。

    当院でも昔は、中学生に複雑な装置による仕上げ治療をしていましたが、

    10年ぐらい前からやめました。

    高校1年生になって、反抗期も過ぎ、大人の考え方ができようになった子ども達に、

    協力の重要性を説明し、本人の意思を確認して始めれば、

    良い成績で早く終了することができるのです。

    お母さんのお話に、私は自分のやり方に一層自信を深めましたhappy01.gif

     

     

     

  • テニススクールと矯正治療

    私は、子育てが卒業した頃から、テニススクールに通っています。

    テニススクールで学ぶことは、もちろんテニスのテクニックなのですが、それと同時に、コーチングのこつ、コーチの違いによる差、教える立場と教えられる立場との違いなど、矯正治療やMFT(舌や唇のレッスン)に重ね合わせて学べることが多いと感じています。

    テニスの生徒であることで、患者さんの立場にたって考える機会が得られるような気がしています。

    褒め上手、励まし上手のコーチ

    技術抜群のわりに、口下手なコーチ

    地味で、とっつきは悪いけど、実は味のあるコーチ

    コーチのちょっとし言動で、やる気が出たり、落ち込んだり。。。。

    私たち、矯正治療やMFTに携わるドクターや衛生士は、そういったコーチングの力量も問われていることを、テニスのレッスンを通じて、感じています。

    スタッフとともに、知識や技術だけれなく、そういったコーチングの点も大切にして、治療にあたりたいと思います。

  • 日本臨床矯正歯科医会の理事会に出席してきました

    6月の例会を期に、日本臨床矯正歯科医会の執行部が交替しますnote.gif

    この会は、矯正専門で開業している日本矯正歯科学会臨床指導医(旧専門医)の会です。

    来期から、渉外理事を担当させていただくことになりましたので、

    今日は、その引継ぎのために、東京へ行ってきました。

    昼食の時間も惜しんで、朝の10時から夕方の5時まで、

    内容びっちりの会議でしたcoldsweats01.gif

    もっともっと矯正治療の良さをご理解いただけるよう、

    がんばりたいと思いましたhappy01.gif

     

  • 不正咬合への対応は、ばらつきが大きい

    今日の初診相談の患者さんは、東京から転宅してこられた方でした。

    東京でも、あちらこちらで相談を受けてこられて、

    当院には、東京の矯正医からの紹介で来院されました。

    「どうして、そんなに話の内容が違うのですか?」

    と聞かれて、

    「矯正治療の分野は、最もばらつきの大きい領域のひとつなのです。」

    とお答えしました。

    私一人を考えても、阪大の矯正科に10年在籍した後に開業したときには、

    いっぱしの矯正医だと思いこんでいたのですが、

    開業してみると、まだまだ未熟であることを認識し、

    それから、講習会に参加し、あちこちで勉強し、

    舌の口唇の癖についても、取り組み始めました。

    20年前の私と、今の私では、レベルの差はかなりあります。

    でも、20年前の私も、大学の矯正科の医局に10年間在籍してきたわけですから、

    そこそこのレベルはあったと思うのです。

    矯正は奥が深く、横にも広く、一筋縄ではいかない領域なのです。

    そういうものだということを、よく理解して、

    矯正治療というものを考えていただければと思います。

    インフルエンザへの対応はそれほど大きくは異ならないと思うのですが、

    不正咬合への対応は、先生によってさまざまです。

    専門医であっても、大きく異なることがあります。

    患者さんやご家族の方には、本当に大変な労力だと思うのですが、

    納得いくまで、お話を聞くことをお勧めします。

  • 子どもたちの姿勢

    昨日新患相談に来てくださった中に、小学校3年生の男の子が二人note.gif

    二人ともサッカー少年で、週に2回サッカーをしているとのことでした。

    でも、残念なことに、二人とも姿勢が悪くて、お口をポカンと開いていましたweep.gif

    私は、最近、矯正治療を始めるなら、まず姿勢!と強く思うようになりました。

    時代劇の中で見るような、「父上!」と言いながら父親の前に正座する男の子のように、

    みんな姿勢を正して、びしっとしてほしいな。って思うのです。

    私が年をとったからでしょうか?

    「サッカー選手は、体幹の筋肉がしっかりしているから、姿勢をくずさないで、ボールが蹴れるのよ。」

    「強いサッカー選手になりたかったら、まずは、姿勢!」

    「良い姿勢をキープすることで、筋力は鍛えられるから!」

    「「父上!」って、正座しているようなかっこいい日本男児になって!」

    なんて、お話したら、二人ともお話の間じゅう、ずっと、ぴんと背筋を伸ばして、

    とてもかっこいい日本男子になっていましたhappy01.gif

    正しい発育の基本は姿勢だと思います。

    男の子も女の子も、古き良き日本人の姿勢をよみがえらせましょうhappy01.gif