新診療所

8月 11th, 2022

1990年4月に石橋で開業したイノウエ矯正歯科ですが、今年2月に現在の場所に新診療所を移転して、半年が経ちました。建物だけでなく、電子カルテシステムや一般歯科が本格的に動き出したこともあり、慣れない毎日をバタバタと過ごして、やっと夏休みに入り、一息ついているところです。

あらためまして、新診療所をご紹介させていただきます。

私の弟、space pro 岡田の設計です。

地元の共栄建設さん、柴田建材さんに施工いただきました。こだわりの強い私の要求をしっかり入れながら、期日内に完成させてくださっことにとても感謝しています。

また、診療室にいらっしゃる患者さんが、そして道行く人が、ちょっと心癒される植栽を、と考えていたところ、これまた地元の荒木造園さんが素敵なお庭で建物を囲んでくださいました。毎朝のちょっとしたお手入れが、私の心の癒しになっています。

1階には、6台の矯正用チェアと2台の一般歯科用チェアがあります。うち3台は個室で、うち1室は乳幼児が安心して入れる様、かわいらしくしています。

今までの診療所は狭くて、パーティションも作れなかったのですが、新診療所はゆったりとしているので、患者さんにも喜んでいただいています。

2階には、大きな待合室とKid’sコーナー、相談室とMFT専用の部屋を作りました。待合室の大きな画面にPPTを写して、虫歯予防やMFT(口唇や舌の位置や動きのレッスン)のオリエンテーションができるようになっています。また、待合室の端には、宿題ができる大きな机も作りました。その上には、治療を終えた患者さんからのメッセージ入りの写真のアルバムをずらっと並べていますので、これから矯正治療を始められる方の励みになると思います。

エレベーター、授乳室もありますので、乳幼児も安心してお連れいただけるようになりました。

院長である私の他、お嫁ちゃんの井上  綾子と娘の井上小百合が矯正治療を、橋本先生が一般歯科を担当し、女性4人でがんばっています。

また、勤務歴20年以上のベテラン衛生士3人を含む合計7人の常勤衛生士と2人の非常勤衛生士が、虫歯や歯周病の予防、口唇や舌のトレーニングを行って、ドクターを支えてくれています。

技工士、受付、助手も含め、そのほとんどが、当院の元患者さんであることが、当院の自慢でもあります。矯正治療経験者が患者様の心に寄り添いながら行うピアサポートで、患者さんとドクターとの架け橋となってくれています。

新しくなったイノウエ矯正&歯科を、これからもよろしくお願いいたします。

 

 

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一族みんなで矯正治療

4月 17th, 2022

新しい診療所での毎日は、やるべきことがまだ残っていてたいへんなのですが、そんな中、とても元気をいただける出来事がありました!

現在82歳のHさんが当院の患者さんだったのですが、なんと4人目のお孫さんS君をご紹介くださったのです。

「おばあちゃんに、『大学生になったんだから矯正してらっしゃい』って言われた。」っておっしゃっていました。

付き添いで来られたお母さんは、以前、姉のRちゃんが高校生の頃、矯正治療を終えた時に書いてくださったメッセージと写真をアルバムの中から見つけ出して、「なつかしい!Rに見せよう!」 と言って、写真を撮っておられました。もう、ご結婚されたとか!「先生にきれいにしてもらっといてよかった。」とRちゃんとご主人とのtwo shotも見せてくださいました。

矯正歯科医として至福の瞬間です。ありがとうございます!

弟のSくんもお姉さんの写真に励まされたようでした。ゴールを目指して、いっしょにがんばっていきましょう。

*********

手前は、最近装置が外れた方が書いてくださったメッセージと写真がいっぱいのHappy Smile Board。

奥の机の上に並んでいるのは、開業してまもない頃からの写真のアルバム。

その上にかかっているのは、許可くださった患者さんの笑顔の写真でできた開業30周年記念のボードです。

新しい診療所の私の宝物コーナーです!

 

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子どもの力

1月 22nd, 2022

急速拡大装置(上顎を骨ごと広げる装置:かなり邪魔な感じの装置)とリバースヘッドギア(上顎を前方へ引っ張って、受け口を治す装置)を先週装着した小学2年生のS君が、昨日、1週間後のチェックに来られました。

装着時には、ぎゃん泣きして嫌がっていたのですが、”わかって泣いているな。”というのは察知できたので、半強制的に装着したものの、その後ちょっと心配していました。

ところが、昨日のS君は、得意満面 !

装置にも慣れて、受け口も治りかけてきて、笑顔いっぱい!

”リバースヘッドギアも、自分一人でできるようになった”と、自慢げに教えてくれました。

”子どもの力ってすごい!”って、前から思ってはいましたが、改めて感動しました。

”よくがんばったね!S君!”

これからも、いっしょにがんばっていこうね!

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マウスピース型(アライナー)矯正治療装置

11月 24th, 2021

11月初旬に開催された日本矯正歯科学会という矯正の分野では最も認められている大きな学会のオンライン視聴をしているところです。

そこで、大会長の槙教授が企画されたアライナー矯正(マウスピース型)についてのセッションで、槙先生ご自身が講演されていました。

その中で、大学病院に集まってくる失敗症例を見せてくださりながら、「自分も失敗したことがある。もっと、失敗症例を提示して、失敗から学ぶことをしなければならない。治った症例ばかりを発表するのは良くない。」と、警鐘を鳴らしておわれました。

「コンピュータシミュレーションでは、いとも簡単に歯が動いて、きれいに簡単に治るように見えるが、矯正治療はそんなに簡単なものではない。コンピュータ上でのバーチャルの動きと同様に歯が動くと錯覚しないように気を付ける必要がある。」

「ワイヤー矯正も、アライナー矯正も、大切なのは、ワイヤーやアライナーという道具ではなくて、それを使いこなすドクターであり、治療に入る前の診断と治療計画の立案である。」

と明言されていました。

その通りだと思います。

矯正治療は奥が深いんです。

大学卒業後40年以上も矯正治療だけをやってきた私でさえ、まだまだ奥が深いと感じています。

若い頃参加した講演会で、アレキサンダー先生というアメリカの実績ある先生が、「簡単な症例は、世界中ひとつもない。」と言っておられたことを今思い出して、ひしひしとその重みを感じています。

人生100年時代の食を支え続ける歯並び・咬み合わせなんです。

矯正と言うと、ついつい審美性だけに目が向けられがちですが、健康を支えるとても重要な医療であることを、再認識していただけるとうれしいです。

 

 

 

 

 

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乳幼児のお口の機能発達不全

6月 6th, 2021

イノウエ矯正歯科では、昨年より乳幼児の保険診療も行っています。

小児口腔機能不全症という病名の下、乳幼児の口腔機能のチェックや、指導を保険で行うことができるようになりました。

今年2月に”お口ぽかん”の有病率30.7%という新潟大学の研究結果が国際誌に掲載されたことが話題になりましたが、これまでの研究結果が保険治療導入へきっかけとなったそうです。

イノウエ矯正歯科が、乳幼児の口腔機能不全に取り組むようになった理由は、乳幼児の口腔機能の発達不全が、その後の形態の発育に悪影響を与え、歯並びを悪くするからです。 😥

言い換えると、発達不全を早期に発見し改善すれば、不正咬合を予防できる可能性があるからです。

当院の矯正治療患者さんの中には、幼い時から口腔機能を診てあげれていれば、この子は矯正治療が必要なかったかもしれないのに、、と思える患者さんが増えているような気がします。

初めは、矯正治療患者さんのお子さんやご兄弟だけだったのですが、最近では、全く初めての方も来てくださるようになりました。

虫歯予防だけでも診察は可能ですし、もしかしたら、お母さんが気づかれていない口腔機能発達不全を発見することができるかもしれませんので、お気軽にご利用いただければと思っています。

無駄な矯正治療を受けなくても良いように、赤ちゃんのときから、お口の機能の発達を診てあげることが大切です。 😀

 

 

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久しぶりの講演

4月 24th, 2021

コロナの合間をぬって、久しぶりの講演が終わり早1ヶ月が経ちました。

多い時は毎週のように伊丹空港から出かけていたときもあったのが懐かしい気分です。

最近は、不正咬合にならなくてもいい子が不正咬合になっている確率が高くなっているように感じています。

それも、外科的矯正治療を受けなくてはならなくなるまでなってしまっているケースが増えきているような気がしています。

それが、現在の子どもを取り巻く環境の悪化に関係しているように思えてならないのです。

出来る限りの改善を、大人達が心がけよう。保護者の方に伝えよう。というお話をしてきました。

私の悪い癖で、講演のぎりぎりまで、いろいろと考えたり調べたりするので、終わった時はボロボロ、後回しにした雑用が山積み、、、なんとか正常に戻れたのが今日、という感じなのです。

でも、このおかげで、いろんな新しい発見があったり、謎解きができたりで、うきうきしています。

姿勢のこと、筋肉のこと、口呼吸のこと、スピーチのこと、成長発育のこと、発生のこと、解剖学のこと、いろいろな繋がりがわかると、謎が溶けてきて解決法が見えてくる。(エビデンスとして検証することが難しい領域ではありますが、、、、)

もちろん遺伝もあるのですが、環境因子のところをもっと解決していくことで、不正咬合の予防、矯正治療の成績向上、治療後の安定がはかれると強く思うようになってきました。

歯並びの見栄えだけをきれいにすることが矯正治療ではないことをどんどんお伝えしていきたいと思っています。

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矯正治療の難しさを知っている人はほんの一握り

3月 22nd, 2021

くどいようですが、昨日の続きです。

ふと、矯正治療の奥の深さ、難しさを知っているのは、何人いるのだろう?と思いました。

自分だって、大学の矯正学教室に残って2、3年目の頃、押したり引いたりすると歯が動くのがうれしくて、なんだか、もう一人前に矯正治療ができるようになったような気分になっていたのを思い出しました。

その後、5年、10年、、、40年と矯正治療をやってきて、何千という症例を経験させていただいて、「違うぞ、、、そんな甘いもんじゃないぞ!」って、歳を追うごとに思うようになってきたのです。

一般の方はもちろん、マウスピース型矯正装置を製造、販売している人も、それを歯科医院に導入している歯科医師の先生方も、ご存知なくて当然なのです。

矯正治療の本当の難しさを知ってる人は、日本矯正歯科学会の専門医試験を合格した300人弱と、大学の先生方と、他にもがんばっておられる先生方と、、、おそらく日本中で1000人ぐらいなのかもしれません。

1000/1億=10万分の1の人しか知らないから、わからなくても当然なのだということに、改めて気づいたのです。

私がここで、叫んだところでどうにもできないのはわかっているのですが、少しでもわかっていただけるよう叫ぶしかないのかなと思っています。

血液製剤にしても、タバコにしても、日本は健康被害についての対応が後手後手になっているような気がします。

日本が、アイコスという新型タバコの世界シェアの96%を占めた(2016年10月)。ということ、アイコスの販売を禁止しているという国もあるというのに、日本では派手な広告の下にどんどん広まって実験場になっている。ということ、(新型タバコの本当のリスク・田淵貴大より引用)を知っている人は何人いるのでしょう。

奇しくも、インビザラインのことを、「患者さんのご自身の費用負担による世界的大規模人体実験」と言っている知人がいます。わかりやすい表現だなと思いました。

「ブラジルでは、インビザラインは専門医資格を持つものだけが使用して良いと規制がかけられている。」とブラジルの日本矯正歯科学会臨床指導医(旧専門医)から聞きました。

正しい知識で、適応症例を見極めた上で、正しく使えば問題ないのかもしれませんが、濫用は本当に危険以外の何物でもないと思っています。

マウスピース型矯正治療の被害者がこれ以上増えないことを祈るばかりです。

矯正治療は見栄えをよくするだけのものではないのです。100歳人生において、正しい歯並び・咬み合わせで健康を支え、美しい歯並びで笑顔あふれる毎日を支えるための 大切な医療 であることを、改めてお伝えしたいと思います。

 

 

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マウスピース型(インビザラインなど)矯正治療の恐怖

3月 21st, 2021

最近、マウスピース型矯正治療(インビザラインなど)が急速に普及しているようです。

先週、大阪大学歯学部同窓会の講演会(予防できる不正咬合というタイトルで、乳幼児の間に気をつけることについて3時間話してきました。150枚のスライド準備はたんへんだった!また、そのうちこのお話もブログに書きたいと思っています。)で、一般歯科の後輩から、恐ろしい話を聞かされました。

その先生に通院していた患者さんが、インビザラインを始めるということで、やめろとは言えずに心配していたら、歯をとんでもなく削られて、治療途中もこんなので治るのかとさらに心配していたら、「これで終わりだと言われた。」というのに、きちんと咬み合わせができていない状態だったというのです。「噛んでいないところは、修復で治す」と言われたとのことで、「なんのための矯正かわからない。恐ろしい。今の矯正ってどうなってるんですか?」と私に不満をぶつけてくれました。自分のところへ長年通院してくださっている患者さんの歯が、とんでもないことになったことへの怒りの声だったと思います。

当院に初診相談に訪れたある患者さんからは、かなり小額で矯正治療を始められるというところへ相談に行ったところ、前歯だけを削ると言われたとのこと。心配になって当院に相談にきたというのです。SNSで頻繁に広告が入ってくるそうです。

前歯の幅は、上の犬歯(糸切り歯)から犬歯までの6本の合計と、下の同部の6本の合計の比率が、78%と決まっています。Bolton Indexというお名前の比率です。私たちも、どちらかの歯のサイズが大きすぎるか小さすぎるかで、うまく咬み合わせが作れない時には、およそ78%になるように、大きすぎる方を削ることはありますが、ガタガタをとるためだけに削ることはほとんどありません。

幅の小さくなった歯が並んだ状態を想像してみてください。きれいなはずがありません。では、削らずに並べるとどうなるか?円周が長くなるので、出っ歯になり咬めなくなります。

矯正って、そんなに単純なものではないのです。私も矯正を初めて40年を超えましたが、それでも、検査結果(模型や顔の写真、レントゲン写真やその分析結果(セファロ分析と言います))などを前に診断し、どう治していくのが最も良いゴールに早く到達できるか、また考えて、1症例に1時間以上悩むこともあります。休診日の木曜と日曜は、患者さんの診断・治療方針の決定のために、診療室にほとんど一日中籠もっています。行き詰まった時は、旦那ちゃんや娘に意見を求めて、頭をほぐしながら考えることもあります。

歯並びだけじゃなくて、虫歯のなりやすさ、歯周組織、顎関節、口唇や舌の癖などの問題についても、検討しなければいけません。

2種類以上の方針をたてておき、次回のお約束で、患者さんのご希望を入れながら、最終方針を決定するときもあります。

それほど、矯正治療は奥が深く難しいということを知っていただきたいと思います。マウスピース型矯正治療を手掛ける先生の多くは、先生ご自身もその難しさをご存知ないまま、業者の上手い言葉についつられて始められているのではないかと心配しています。

群馬大学の肝臓の手術で何人もの失敗例が出た時、新聞記事に掲載されていた文章です。

一部の例外を除いて手術というのは、極端にいえば、医師免許があれば誰がやってもいいことになっている。経験を重ねてから実施するというプロセスを踏まないまま、難しい手術を実行してしまったのが群馬大の例で、これは大きな間違いだ。」

これを、矯正歯科に言い換えると

矯正治療は歯科医師免許があれば、誰がやってもいいことになっている。経験を重ねてから実施するというプロセスを踏まないまま、矯正治療を実行してしまったのが、大きな間違いだ。」

となります。

患者さんも先生も泣いているという状況にならないかと本当に心配しています。

私のような日本矯正歯科学会臨床指導医(旧専門医)がこういう発信をすると、とかく、「利益誘導だ。(自分のところに、患者さんを誘導するために言っている。)」と言われがちで、なかなか言いにくいのですが、あまりに心配なことが続いたので書くことにしました。

日本矯正歯科学会も、日本臨床矯正歯科医会も、その危険性をHPで掲載しています。検索してみてください。

矯正治療は命に関わることはないので、どうしても美容系に考えられがちですが、100歳人生と言われている今日、きれいに並んでいるだけの歯並びではなく、しっかり咬めて、安定する歯並び、100歳までの全身の健康を支えていける歯並びが求めらているのです。人間、食べることで命を繋いでいくのです。

「儲かる歯科医院のビジネス戦略をアドバイスします。」というような業者のダイレクトメールがうちにも入ってきます。中の文章が見えるように透明な袋に入ってくるので、ふと目が止まったのですが、「以前は、『見えない矯正治療(表現は違っていたかもしれません)』という検索件数が増加していたが、現在は『見えない矯正治療&後悔』の検索件数が増加しています。だから、うちのセミナーへ、、、」みたいなことが書いてありました。そこで、『見えない矯正治療&後悔』で検索してみると、なんと、広告サイトが次々と出てきて、「後悔しないように、是非、当院へ、、、」のような文章が飛び込んできました。恐怖を感じました。

日本臨床矯正歯科医会の”なんでも相談コーナー”には、マウスピース型矯正治療に関するお悩み相談が急増しています。

矯正治療を開始される際には、慎重に判断されることを、強くお勧めします。

長文にお付き合いくださりありがとうございました。私の日頃の心配が堰を切って流れ出してしまいました。ご理解いただけましたら幸いです。

 

 

 

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矯正治療は100歳人生を支える大切な医療

2月 15th, 2021

最近、100歳人生という言葉をよく耳にするようになりました。

私の母は89歳になりますので、人間の老を身近で感じる一方で、先日来よりご紹介している乳幼児の発育について猛勉強しては、新たな発見に胸を踊らせている毎日ですので、人生をいかにうまくスタートさせるか、終わらせるかということを考える機会が増えました。

そんな中で、矯正治療ってすごいな!と改めて感じる今日この頃です。

虫歯や歯周病の予防が進んできた今日、正しくきれいに並んだ歯で、全身の健康を守るきちんとした食生活を送り続け、心の健康を守る笑顔に満ちた楽しい毎日を送り続けることを可能とする医療だからです。

ぱっと見だけを治す矯正治療は、本物の矯正治療とは言えません。

来院の動機はそうかもしれませんが、治療をする際には、ぱっと見だけでなく、100歳人生を支え続けられる正しい咬合を確立することを目指さなければいけないと思っています。

イノウエ矯正歯科には、幸いにも、私と同じ考え方を持つ患者さんや一般歯科さんからのご紹介の方や、この古くて地味な手作りHPを良しとして来院される方がほとんどなので、毎日同じ目標に向かって、がんばることができています。

でも時折、迷い猫のように、「見えない装置で」「歯を抜かないで」ということが第一選択の方がおみえになることがあります。

「装置が見えないことよりも、ゴールの高さの方が大切だと思いませんか?」とお話してもご理解いただけないのです。

矯正歯科医会のなんでも相談の相談件数が、鰻上りに増えているそうです。

本物の矯正治療は、美容院でヘアスタイルを変えたり、美容整形でまぶたを二重にしたりすることと同じではなく、健康の源である食を生涯に亘って支えるための大切な医療と捉えていただき、がんばっていただくことを心からお勧めします。

そうすれば、がんばったご褒美として、あふれんばかりの笑顔が必ずついてきますから 😀

 

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言語聴覚士の方のご講演を終えて

2月 13th, 2021

9日火曜日、待ちに待った言語聴覚士の先生の講演会が、当院で開催されました。

密を避けながらも、狭い部屋に13人のスタッフが集い、1時間のご講演の後、熱いディスカッションとなり、2時間があっという間でした。

間違った発音を獲得するということと、間違った嚥下行動(飲み込み方)を獲得するということには共通点があるのではないか?

まずは、それに気づいてあげることが肝心!

その次は、問題点を教えてあげて治していく!それも早いうちに!

もしくは、そうならないような注意点を伝えていく!

ずっと診てきた子ども達の間違った嚥下、ずっと取り組んできたMFT(口腔筋機能療法)とを、これらに重ね合わせると、なんとなくパズルのピースが少しずつ繋がっていく感じを覚えました。

100歳人生のスタートの乳幼児期の正しい成長発育は、いかに重要か!

改めて感じさせらえる講演会でした。

一層、がんばって取り組んでいきたいと思いました。

 

 

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